ナイスミドルの休日

ナイスでミドルな年頃になり、人生を振り返りながら日々の出来事を綴る

【難聴:真珠腫闘病記-06話】マクドでブチ切れた話

※子供の頃からのとある癖で厄年を境に耳鳴りが悪化。真珠腫という病のお話(01話へ)

 

 

〜06話〜「マクドでブチ切れた話」

 

本日15時、奈良は「慈眼寺(じげんじ)」に厄祓いに。古都奈良において、厄除け発祥のお寺である。

今年は「後厄」。

昨年、多忙を言い訳に「本厄」に厄祓いをせず、見事に手術が必要な「新種腫」が発覚、このタイミングで厄祓いに行くことに。

 

あまり信仰深くない私が厄祓いにいく理由。

これから起こるであろう出来事に対し、

「厄祓いに行かなかったからこうなった。」

というマイナスな考えを、

「厄祓いに行ったから、この程度で済んだ。」

というプラスの考えにするため。

 

備えや心構えによって、今後の出来事の受け止め方を180度変えることができる。

本日の厄祓いは、神頼みで耳に患った病気をなんとかしてもらおうという理由ではなく、ポジティブシンキングに持っていくための行動と言える。

 

ポジティブでいる事は、日常を健やかに過ごすことにも繋がる。

何か失敗をしても、そこから学ぶことがあればそれは失敗ではない。落ち込む必要など一切ないのだ。自分の今後に活かせればもはやそれは成功。

「失敗は成功のもと」コトワザというのは本当に的確だ。

 

何事も受け止め方次第で自分の糧にできる、「生きている中で、無駄な時間、無駄になる出来事」など何一つないと言えるのではないか。

 

そして、ポジティブでいることは、喜怒哀楽の「怒」の感情の抑制にもつながるのだ。人としての器は間違いなく大きくなる。

私が「怒」の感情を表現してしまった直近の出来事はないかと思い返すと、十数年前まで遡る必要がある・・・

 

時を戻そう。

 

20代前半、今の妻がまだ彼女だった頃。

彼女の実家は我が家から300kmもあり、遊びに行くというよりは、ほぼ旅行。

毎回、自動車で行くのだがその日はちょうどお昼。

 

高速道路入口手前に、マクドナルドがあったのでドライブスルーをきめこんだ。

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マイク越し「ダブルチーズバーガーのポテトのセット、ホットコーヒーブラックで、あとチキンナゲット5個入り、マスタードソースで」、「いつもの」と言わんばかりのスムーズな発注だ。

 

道中長いので少し急いでいる、しかし時間は12時に差し掛かった所、ドライブスルーも店内も物凄く混んでおり、なかなか前に進まず、ドライブスルーの列を整理する警備員もてんてこ舞い。

 

少しづつ前に進み、ようやく手前のお会計窓口に到着。注文分のお金をお支払い。

「前に進んで商品受け取り下さい」

と、更に前へ。

ついに商品受け取り窓口に到着。

 

「お待たせして申し訳ございませんでした」

「あぁ、いいよいいよ」

もちろん待たされたくらいで、「怒」の感情が芽生える私ではない。

爽やかに商品の入った紙袋を受け取り、車を走らせ高速道路へ入っていった。

 

・・・ちょっとした違和感があった。

受け取った際、商品が入った紙袋を手に持った感覚が「いつもの」と違う。

 

走行中である為、彼女に中を確認してもらう。

 

そこに入っていたのは、ハンバーガーセット・・・もうお分かりだろう。

 

「ダブルチーズバーガーセット」が

「ハンバーガーセット」

この2つの違いはなんだ!?

ポテトにコーヒー、全てのサイドメニューが一回り(Mサイズ→Sサイズ)グレードダウンしているのだ!

 

ちょ、ちょっと待って・・・

サイズもそうだが、こっちは既にダブルチーズバーガーの口になっている!!

 

長い間、眠っていた自分の中の「怒」の感情が目を覚ます!

ふるえるぞハート!燃え尽きるヒート!!(頭の中によぎるジョジョの名言)

 

ナゲットの入れ忘れ程度なら、恐らく目をつむっていた。忙しい時間帯だ、恐らく現場も混乱し入れ忘れてしまったのだろうと「怒」の感情は揺さぶられることなく眠っていた自信がある。

 

何故か、「ダブルチーズバーガーセット」が、「ハンバーガーセット」にグレードダウンしていることに無性に腹が立ったのだ!

 

すぐさま彼女にレシートを取り出してもらい、そこから電話番号を確認、「小さい人・・・」と思われるリスクもかえりみずお店に電話。

 

幸い、電話口の女の子に怒鳴りつけるほど理性は失っていなかったので、とりあえず上のもの、店長を出してと伝えクレームをつけた。

元々温厚な人種であるため、当時で20数年生きてきた中において、クレームをつけるなど初めての経験。

「忙しいのは分かるけど、料金貰っておいて、違うものを渡すって一番やっちゃ駄目なミスでしょ?」と伝える

呆れた発言が返っていた「今から持ってきてもらったら、正しいご注文のものと交換いたします」と店長。

「は?こっちはもう高速道路乗ってるわ!!」

少し口調が強くなってしまった・・・

「どうしてくれるん?」

恐らく初めて人に言ったであろうマンガのようなそのセリフを店長にぶつけた。

 

数日後・・・

 

自宅に1,000円分のマックカードが届いたのは、今となっては良い思い出である。

 

我が人生において一番キレた出来事がマクドナルドのドライブスルーであること。

その後の人生で自分を語る上での重要な話題となった。

 

少し取り乱し、脱線してしまったが改めて言いたい。

マイナスはプラスにできる。

そして人生無駄な出来事なんてひとつもないのだと。