4回目の入院。そして最後のオペへ【難聴:真珠腫闘病記-27話】
前回の更新日が2021年5月17日。
そして本日2022年5月10日。
約1年の時を経て、本日いよいよ4回目(最終)オペの入院日を迎えた。
これまでの一年の暮らしはというと、3回目のオペが終わった時点で、両耳から真珠腫が除去されたことで脅威が無くなっていたこと。
そして先にオペが終わっていた右耳の聴力のおかげもあり、特に不自由なく生活ができていたことで、2ヶ月に1回の定期検診以外、まったく不自由なく普通の生活が送れることができていた。
前回のオペからしっかりと1年期間を置いてから、最後左耳の鼓室形成術となるオペを迎えることとなった。
状態としては、相変わらず左耳は激しい耳鳴りが続いている。
そして明日、術後の苦しみはあると思うが、これが最後かと思うといよいよかという喜びに近い感情を覚える。
この耳鳴りは解消されるか、そして聴力は元に戻るのかは、オペ次第となる。
入院手続きも完了し、もはや第二の我が家とも感じれるほど慣れ親しんだ病室で、あとは時間を待つばかり。
病気が発覚し、1回目の手術から約3年。
長かった…コロナと共に始まり、そしてアフターコロナの時期に終わりを迎える。
なんとも感慨深いものである。
今回、味気ない病院食に彩りを添える、もはや恒例となった入院のお供は、「タナカのふりかけ」
実に美味しそうだ。
。
これで本当に最後(の予定)
楽しい時間とは言えないが、心身共に休めるよう、この入院生活心置きなく過ごしたいと思う。
〜過去のお話はこちら〜
3回目のオペ終了【難聴:真珠腫闘病記-26話】
朝のニュースで観測史上最も早い梅雨入りが報じられる。
一面グレーの空に漂う雲の流れを眺めながら、ただひたすら時間が過ぎるのを待っている。
手術の傷の回復と同時に、心も療養されている感覚はある。
しかし暇だ。もちろん病室なのでフリーWi-Fiが飛んでるわけもなくYouTubeを見過ぎたせいもあり、残りのギガ数が2ギガを切り、退院が先かギガが尽きるかのチキンレース状態。
もうすっかり元気になって今は月曜日。
手術後3日が経過し、切開した左耳裏に止血用チューブは入っているもののそれ以外は全くの健康体。
患部に痛みもないので、本日チューブを取ってもらい明日退院できるよう申し出しようと思う。
今回3回目のオペだったのだが、結論から言うとこれまでで最も負担が少なかったように思う。麻酔明けの嘔吐の症状が軽かったのが何よりだ。
しかし、真珠種自体はかなり広がっていたようで前回治してもらった右耳より状態は悪く、アブミ骨を圧迫し、ゆがませるくらい最深部まで入り込んでいたとのこと。
幸い三半規管を保護している骨は溶かされていなかったので術後の目眩などの症状は回避された。
また、アブミ骨周辺をかなり触る必要があった為、ベースとなる聴力低下を懸念されたのだが、術後の骨伝導による聴力検査の結果は良好。
とりあえず今回のオペでは、これといったマイナスの影響がなく、かなり広がっていた真珠種を除去してもらえたので一安心だ。
また半年後くらいに、再発を確認した後、再発度合いがひどくなければ耳小骨再建する右耳と同じ形となった。
完治まではもうひと頑張り。
とりあえずは、はやく家に帰りたい
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3回目のオペ【難聴:真珠腫闘病記-25話】
右耳のオペから半年が経過し聴力は非常良くなっている。
先日の検査でもかなり良い結果を叩き出した。
その反面、まだ手付かずの左耳は、耳鳴りが非常に気になる状態。
そして明日、その左耳のオペを行うために、先程入院をした。
いつもの病院、同じ流れの手続きで先程病室へ入った。
前回の入院から半年は経過しているのだが、それが昨日のことだったように感じるくらい、第二の我が家と思えるくらい、病院が馴染みある空間になってしまった。
受付の方々とも顔見知りとなり、入院の説明も不要で準備を済ませて、いつものパラマウントベットで横になりスマホ片手にブログ。
今回は病院食の対策として、ガチのふりかけも準備。
長い入院生活を快適に過ごしたい。
いよいよ左耳の手術が始まる。。。
先生の予想では、左耳も右耳同様に2回に分けてオペを行う形になるだろうという事。
今回は、真珠種を取り除き一旦綺麗にして、また半年後に耳小骨の再建オペを行う形になる。
正直あと2回…憂鬱さもあるが、トータル4回のオペで今回が折り返し。
そして何より、骨を溶かす真珠種という爆弾をようやく頭の中から除去できるという事でポジティブに捉えていきたい。
前回のオペでしんどかった点も、しっかり改善してもらえるようしっかり相談を行っていきたい。
麻酔科医へは、術後の嘔吐対策を伝える
看護師にはカテーテルをやさしく付けてくれるようにお願いするのと、カカトが痛くならないよう足の向きを調整してもらう
この点はしっかり伝え明日の本番にのぞみたい!
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卒業生を送る言葉【難聴:真珠腫闘病記-24話】
3月も中旬を迎え、世の中は卒業シーズン。
卒業式と聞いて思い出すのはやはり小学生の頃、在校生みんなで練習した卒業生を送る言葉ではないだろうか。
「学校の帰り道 優しく手を引いてくれた お姉さん!」
「給食の時 箸の持ち方を教えてくれた お兄さん!」
なんとも暖かいフレーズが思い出される。
自身の最近の話をすると、手術明けから右耳の聴力が回復、そんな状態となり身の回りのあることが気になっているので、送る言葉風に発表したい。
「夜中12時から 決まった時間に吠え続ける マンション内の迷惑犬!」
「暖かい日の夜 横の道路を爆音で往復する 珍走団(ちんそうだん)!」
これまで、軟調だったせいかあまり気にならなかった騒音が、めちゃくちゃ聞こえるようになった。
なんとも贅沢な悩みであるが、本当に騒音は迷惑極まりないところだ。
犬は致し方ないとしても、珍走団は本当に滅びてしまえと思う。
次回、5月頃に左耳のオペを控えている段階だが、これまで左右共に耳鳴りがあったせいで、もはや気にならないレベルだったのが、右耳が正常になった事で、より左耳の耳鳴りがフォーカスされて気になる。
とっとと真珠腫を除去して、再建したいものだ。
ここのところ、花粉なのか黄砂なのか、鼻水がよく出る。
真珠腫性中耳炎の原因にもなったように鼻水はすすらず、しっかりかんでいくことを心がけながら、5月のオペを待ちたい。
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3ヶ月後検診〜気持ちの浮き沈み【難聴:真珠腫闘病記-23話】
本日2月8日(月)
時間はお昼過ぎの13時。
近所のイオンモールで、おいしいシュークリーム屋がオープンしたということもあり平日にもかかわらず長蛇の列ができていた。
たまたま立ち寄ったど平日のイオンモール、コロナでエリアによっては緊急事態宣言延長が発出している最中、こんな浮かれた光景を目の当たりにした。
全くもって、やれやれだ。
時間は遡ること午前9時。
前回の術後検診から3ヶ月後の検診があった。
右耳の2回目の手術完了から約4ヶ月が経過している。
切開した右耳の裏は、マスクをかけても、右耳を下に寝ても、痛みがないほどに完治している。
まずは聴力検査を行い回復した右耳、それから左耳の測定を行った。
結果、右耳は非常に良好。
担当医も納得した様子で、右耳はもうなにも心配いらない状態だと言ってくれた。
術後の状態の良さから、自分自身も問題ないだろうと感じていたが、やはり言葉にして聞くことでより安心感を得ることができた。
これで一つクリアできたなと、ほっと胸を撫で下ろした。
右耳が完治したということで、残りは左耳。
担当医も「さて、次どうしましょうか。」次のステップへと話題が切り替わった。
もちろん分かっていた事ではあるが、また同じオペをやらなければいけないことに気持ちは重くなり沈んでいくのがわかった。
しかしながら、担当医の見解としては、左耳は音の聞こえもそこまで悪くないので、きっと簡単なオペで対応できるでしょうとの事。
なんなら内視鏡で、局部麻酔でもいけるんじゃないですか?
なんなら急がなくても様子見でもいいですし。
との見解。
えーそうなんですか!?左耳は簡単にすみそう!?気分は軽くなり浮かれて行くのがわかった。
まぁ、自分としてはやはり右耳が正常になった事で、左耳の耳鳴りも余計気になるので、早いとこオペしておきたい旨伝え、できれば5月くらいにお願いしたいという話をした。
じゃあ早速入院の手続きしましょうと、トントン拍子で話は進んだ。
と、ここまでは良かったのだが、手続きの際、自分のカルテを見ながら先生の手が止まる・・・
カリカリカリカリ。
マウスホイールを何度も前後させ、無言でCTを見てらっしゃる・・・
何かこのシーン見覚えがある・・・
け、結構ぉーですね・・・
ボソッと先生が一言。
???
そして、先生が続ける。
すいません。やっぱ切らないとダメです。全身麻酔です。
・・・
浮かれた気分が一気に沈んだ。
なぜこうなったのか。
実は初診で診察してくれていた担当医が、初回の術後退職され、2回目のオペから現在の担当医に変わっていたのだった。
実際オペにかかっていた右耳はしっかり見てくれていたのだが、後回しになっていた左耳の状態は今回初めてしっかり確認された結果、このような典型的なぬか喜びするという事態になってしまった。
担当医もさすがに申し訳なく思ったのか、うまくいけば1回のオペで真珠腫の除去と、耳小骨再建で済みます・・・と言われたものの、一度右耳でそれ言われて2回のオペを経験してるので・・・
この時あと2回、同じオペを繰り返すのだと覚悟した。
じゃあ5月に予定しましょうということになり、あとは入院手続きを済ませ、また毎回のごとく個室希望を出し手続きを済ませ病院を後にした。
結局昼前までかかり、帰りの道中に軽くランチを済ませイオンモールに立ち寄った。
そして待ち時間約30分。たまたま見かけたシュークリーム6個入りオープニングセットを購入し帰路についた。
沈んでいた気分がほんの少し軽くなった。
〜過去のお話はこちら〜
【難聴:真珠腫闘病記-22話】術後検診〜音のある生活へ
先日の退院からしばらく右耳にはワタが詰められた生活を送っていた。
それもいよいよ今日まで。
本日術後検診において、右耳に詰められていたワタを除去してもらう予定た。
いよいよ先日のオペによる聴力の回復具合を確認することができる。
予約していた時間通り病院に到着。
到着するなり診察室からお呼びがかかった。
診察室に入るなりスコープなどで状態をチェックし問題がなさそうなので、いよいよワタを引き抜かれる。
「ズボっ」「ガサガサっ」という感じで右耳からワタの塊を引き抜かれた瞬間
一気に世界が「クリア」になった。
視界でもなく、嗅覚でもない、聴覚ではあるものの、この感覚は「世界がクリアになる」という表現がふさわしい。
モノラルだった世界、一気にサラウンドに蘇る感覚が全身を突き抜けた。
比較的身近な感覚の「爽快感」で表現するのであれば、数ヶ月間片方鼻詰まりしていた鼻が、瞬時に開通したような爽快感。
病室であるがため平静を装ってはいたが、気分は高揚し、音が聴こえる素晴らしさに感動に心が震える。
傷口も順調に回復しているようで、しばらく点耳薬で経過観察となる。
これまで同様の真珠腫により聴力が弱っている左耳メインで音を聴いていたのだが、クリアになった右耳が本日よりメインに置き換わった。
左耳もやはり聴力が失われている(音がこもっている)のがよくわかるくらいに右耳がクリアに聴こえる。
先日の手術では、やはり1回目のオペで採取していた溶かされた耳小骨は使えなかったようで人工骨+耳の軟骨で耳小骨を再建したとのこと。充分鼓膜の音が伝わって聴こえている。
病院内の広いフロアのあちこちで聴こえる会話、精算機の電子音、外のクルマの音、帰りの道中のクルマのウインカー、帰宅後手を洗う水の音、日常の何気ない音をいかに聴き逃していたのか。
当たり前の音を当たり前に聞ける喜びを噛みしめ、アレクサから流れるラジオのミュージックを聴いている。
ここまでクリアな音のある生活は何年ぶりだろうか。
左耳もこの先同様のオペが待っているが、しばらくは成功した右耳の音の生活を堪能したい。
〜過去のお話はこちら〜
【難聴:真珠腫闘病記-21話】祝!退院!!血のめぐる音とともに
〜21話〜 祝!退院!!血のめぐる音とともに
朝の4時に目が覚め、退院準備は万全。
やはり消灯が午後10時なんでおじいちゃんばりに早く目が覚めてしまう。
もうすぐ最後の診察を受けて、午前中に退院予定だ。
今回は、2回目の入院ということもあり、何もかも経験していた工程だったので非常にスムーズに過ごせた入院生活だったと思う。
現在、耳にはワタが詰められているのでまだ聴力の回復具合は分からないが、来週の月曜日の通院でワタを取ってもらいどのような状態になったか確認できると思うのでまた、改めて報告したい。
とにかく、血のめぐる音が「ぎゅんぎゅんぎゅんぎゅん」とすごく聞こえるようになった。
これって確か子供の時は聞こえていた気がするが、知らず知らずのうちに聞こえなくなってたんだという感じである。
まぁ何より無事に退院ができ、ほっとしている。
前回のオペに比べて、麻酔明けの嘔吐も比較的少なく、尿管を抜いた後のダメージも全くなかった。
あと、謎のカカトの痛みもなく翌日には元気に過ごせていたのが非常によかった。
しばらく耳の中の傷口を、点耳薬でケアしつつ生活することになるが無理のないようにいたわっていきたい。
しかしながら、いつも思う
日々の健康と何気無い日常が、いかに幸せであるかという事を。
先程最後の朝食を食べたのだが・・
最も嫌いなレーズンが入ったパンとか、泣けるんですけど
〜過去のお話はこちら〜
【難聴:真珠腫闘病記-20話】オペ終了翌日
〜20話〜 オペ終了翌日
昨日の朝、オペが行われた。
現在はオペ翌日の夕方。
経過は良好で先程腕から点滴用の管を抜いてもらい、身軽な状態となった。
今回、2回目ということで前回オペ後に大変だったことを麻酔科医、看護婦と相談したこともあり比較的マシな術後だった。
それでもやはり、軽い嘔吐などがあったが前回経験済みなのである程度予測ができていたので、頑張って乗り越えることができた。
尿管も前回より上手く?付けてくれていたのか抜いた後の尿道の痛みもなく快適な術後を過ごせている。
術明け翌日におやつを買いに行く余裕すらあり、入院上級者の域に達している。
あとは耳の傷口と患部が安定するまで入院するのだが、パラマウントベットに今回持ち込んだスマホスタンドをつけて、快適クッションも使って残りの入院ライフを満喫したい!
肝心の右耳の状態はというと、いったん今回のオペで耳小骨の再建は終了したとのこと。しかしながら、この半年で真珠種の再発が少し見られたので本当はもう少し見送りたかったようだが、左のオペもしないといけないので一旦右耳は今回をもって完了とし、経過観察となる。
現在はワタなど詰めてあるので聴力は1ヶ月後くらいになるまでどうなのかはわからない。
しかし、いままで聞こえなかった血液が流れるギュンギュンという音がめちゃくちゃ聞こえる。耳小骨が再建されたおかげなのだろうか。
また結果は追々確認していきながら報告したい。
〜過去のお話はこちら〜
【難聴:真珠腫闘病記-19話】オペ再開(耳小骨再建)
〜19話〜 オペ再開(耳小骨再建)
前回の真珠種のオペから、約半年。
コロナだなんだと世の中が混沌とする中、経済活動は停滞気味。しかし病気は進行し続けるため、治療は引き続き行っていかないといけない。
いよいよ明日2回目のオペに臨む。
また帰ってきた病室。
前回の経験を活かして、クッション、雑誌など快適グッズを揃え、味気ない病院食にかける「大人のふりかけミニ」を持ち込み。少々高いがまた個室を抑えたので、しばらく入院生活を満喫したいと思う。
オペの内容は前回の続き。
前回、右耳の真珠種の腫瘍がかなり広範囲にわたっていた為、約5時間をかけ腫瘍の除去を行ってもらった。
綺麗に掃除して、溶かされた耳小骨も取ってしまい、骨がない状態で約半年生活した。
やはり片耳の聴力がほぼない状態では仕事の会話もままならず左耳に集音器を付け、聴力をカバー。
今回のオペではその溶かされて除去した骨の再建を行う。
スムーズにいけば、右耳の聴力は元どおりになる予定だ。
先程主治医より詳しく説明を聞いたが、中にはこの半年で真珠種が再発するような人もいるらしく・・人によっては二度三度、腫瘍除去で耳小骨の再建に至らないこともあるらしい。
なんとか再発しておりませんように・・
前回のオペの対策として、
麻酔後の嘔吐がなんとかならんかを麻酔科医と相談する。
また、カテーテルじゃなくおむつで出来ないかも相談してみようと思う。
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〜過去のお話はこちら〜
【難聴:真珠腫闘病記-18話】片耳難聴デビュー!
〜18話〜片耳難聴デビュー!
先週水曜日の入院依頼、一週間と二日ぶりの出社
いつもの景色
いつもの電車・・
いつもの出社風景・・・
ではない。
片耳が全く聞こえないと、世界が変わる
退院後、家に篭っている時よりもその差は顕著に感じる。
これまで健常者だった人間が、急に片耳の聴力を喪失したのだ。
わかりやすくいまの状態を説明すると、耳栓を片方だけしっかり突っ込んでいる感覚。
次の耳小骨再建手術まではしばらくこの状態が続くわけだが、久しぶりの出勤というのに、やはり人の声が聞きにくい聞きにくい(笑)
こんな状態じゃ仕事に支障をきたすということで、会う人会う人に、実はオペして右耳の聴力が0になった件、次の耳小骨再建まで我慢しないとだめな件、左耳にも同じ爆弾抱えてる件を説明する羽目になった。
当たり前に音が聞こえるって素晴らしいことなんですね。
とりあえず、期間も長くなるし補聴器的なものがないか次の火曜日、術後検診の時にでも医師と相談してみたい。
補聴器についてこれから調べていこうと思う。
部屋で怖いドラマを見ていたら、右側らが近寄ってきた妻に気づかず、「びくぅ!」てなったり、外を歩いている時、右後方からの車の音とかも聞こえず轢かれそうになったりするので、日常生活においても注意も必要だ。
〜過去のお話はこちら〜
【難聴:真珠腫闘病記-17話】真珠腫手術(鼓室形成術)の考察と対策!
〜17話〜真珠腫手術(鼓室形成術)の考察と対策!
3月24日
全身に降り注ぐ日差し
心地よく吹き抜ける風
全身を伝ってくる車やバスの騒音・・・
退院だ!
これまでの隔離された病室での生活から、ようやく日常生活に戻れる。。。
当たり前でいる事のありがたさを噛みしめ、少しフワフワする状態でハンドルを握り自宅への帰路につく。
オペから一週間弱。
今後、同様のオペがあと3回必要ということもあるので、今回のオペを考察し、次回はこうしたいという考えを記しておきたい。
また、「真珠腫(鼓室形成術)」のオペを迎え不安に思う方にも参考にしてもらえたらと思う。
・患部(今回は右耳)
∟安心していいほどオペ後も痛みは少ない。耳裏(ちょうど耳の付け根の上半分くらい)を切開し、めくり上げ内耳の中を処置する「うぇぇぇぇー」と思う内容なのだが元々痛覚が少ない部位なのだろうか?
術後はたまーにチクチクとした痛みとズーンとした鈍痛があるが、最後まで痛み止めもいらないレベルであった。とはいえ、今回は真珠腫の除去のみとなったので、耳小骨の再建後はどうなるかは次回のオペ後しか分からない。
現時点で、右耳の耳小骨は全て一旦除去しており右耳の聴力は皆無。元々あんまし聞こえてなかったので気にならないレベル。
・麻酔
∟麻酔を入れるときはなにも心配なし。おそらく手術台に仰向けに寝て2.3分以内には意識をなくしていた。もちろん術中の痛みや不安それらは皆無。
問題は術後だ。
オペの時間や体質にもよるらしいが、オペ後の嘔吐は覚悟しておくべき。私は、意識がうっすら戻ってから定期的に気分が悪くなり血が混じった胃液を嘔吐した。身体の震えもあったが、麻酔の残留物を体外に出そうとする身体の正常な反応であるので心配はないが、入院を通して一番の山場と感じるしんどい時間だった。
だいたい5回くらい吐けば(時間にして1時間くらい経過すれば)治ってくるので、「時間が経てば治る!頑張れ」と前向きに乗り越えましょう。
・カテーテル
∟麻酔中は身体の筋肉が脱力状態となる。そのためおしっこはだだ漏れなので、尿道に管を通されていた。麻酔で意識ないうちに仕込まれているので痛くはないが、個人的にはこれが邪魔で仕方なかった。
まず点滴で管に繋がれているのは許せるとして、下半身は比較的普通に動かせるので、はやく普通にトイレ行きたいと、術後の深夜0時過ぎに看護師にカテーテルを抜いてもらった。カテーテルを抜くのは痛くなく、少し気持ちいい感じだった。尿道責めなどというグッズがあるのもうなずける。
だがしかし、カテーテルで尿道が傷つくため、その後の排尿に少し問題がある。
おしっこのでた時、ピリッと痛い
「あふぅ!」と何度か腰が引ける微痛に耐えないといけない
そして、たまーに「コポコポっ」と尿道からかわいらしい音をかなでながら膀胱に入り込んでしまった空気が出るのを眺める時間があり・・・不思議な感覚におちいる。
これは24時間後にようやく正常に治った感じだ。
次回はオムツでできませんか?と真剣に相談しようと思う。
・入院
∟あとは、傷口の治癒のための時間。今回は右耳だったので、左向きにしか眠れない。ずーっと横になっているだけだとしんどいので、ベットに座ったり、パラマウントベットの角度を変えたり、コロナばかりのニュースを眺めたり、スマホをいじったり・・・
ただただ退屈。
もうこれは、人生の中休みだと考え「ボケーっと」身も心も休めましょう。
・その他
∟カカトの痛み。退院間際にようやく違和感がなくなった。術中、麻酔の脱力状態でカカトがグデーって押し潰れていたんだと思う。
術後、嘔吐しながら見舞いに来てくれていた妻に「かかとマッサージして」ってしきりに伝えていた。
妻は「は?かかと?」「なんで?」みたいなリアクションだったが、患部よりも何よりも今回のオペ後一番痛かった。
確かに、耳のオペで最も関係のない部分のかかとが一番痛いとは想像だにしていなかった。
次回はクッション敷くか、足の角度気をつけてねって看護師に言うつもりだ。
以上
今回のオペの考察と次回に向けた記録となる
まとめ
・患部は心配無用
・カテーテルをオムツに変えれないか相談
・オペ中のカカトの角度注意してと依頼する
・麻酔開けの嘔吐のみ覚悟(1時間or5回程度の辛抱!)
〜過去のお話はこちら〜
【難聴:真珠腫闘病記-16話】退院前夜祭!
〜16話〜 退院前夜祭!
長いようで短かった入院生活
いよいよ明日10時に退院となる
最後の夜、お世話になった寝床を一人ベットメーク
写真にある緑の仕切りカーテンのおかげで、消灯後に看護師の巡回から隠れてスマホのチェックができていたのだ。
今日の朝、患部に埋め込まれていたチューブを抜いてもらい(ビビっていたがスルスルと抜けて全く痛くなかった)絆創膏とガーゼに変えてもらったことで、ようやく身体から全ての人工物を切り離すことができた。
まぁ、内耳にシリコンが埋め込まれてるのは仕方ないとする・・・
しかしまだまだ油断はできない
患部はデリケートに扱い、明日からは点耳薬による治療を自分で行なっていくことになる。
仕事復帰は来週くらいからかな。
また、入院の総括は後日するとして、最後の夜だ。
ご飯もしっかり食べられるようになり、200gの病院食では少し物足らない・・・
今日だけは、テレビを見ながらお昼に買ったじゃがりことチョコレートで一人退院前夜祭を行いたいと思う!
今回、入院のおかげで、少し身体も顔まわりもスッキリした。おそらく体重も理想的なくらいになったと思う。せっかくなのでこのまま健康的に体型も健康もキープしていきたいと思う!
〜過去のお話はこちら〜
【難聴:真珠腫闘病記-15話】消灯後の眠れない夜
〜15話〜 消灯後の眠れない夜
眠れない・・・
とっくに消灯のアナウンスがあったのだが、またこうして真っ暗な病室のベットの上、看護師の巡回に警戒しながらスマホを眺めている。
手術が木曜日にあって、気がつけばもう日曜が終わろうとしている。
術後はどうなることかと思ったが、かかとの痛みもほとんどなくなり、ご飯もふりかけ効果も相まって残さず完食、その他、微妙な身体の違和感もほぼなくなりいたって健康体!
そんな成人男性が22時の消灯で眠れるはずもなく・・・
はてなブログを更新している。
明日の診察で、いよいよ耳裏の傷口のチューブを外してもらえるらしい。
ようやく防水テープに変わり、いよいよ洗髪が可能になる!
もう頭髪は天然ポマード状態。
しっとりツヤツヤ・・・ワックス不要だ。
はやく頭を洗いたい!
そして退院が1日早められるかもとのこと。
同じ安静にするならやっぱり自分のお部屋がいい。明日の診察が楽しみだ。
日を追うごとに身体の回復を感じる。
人の治癒力はほんとうにすごい。
今回のオペから回復までの過程を経験できたので、残り3回あるオペも
はぁはぁ・・・
いま、見回りがきた。
とっさにスマホを伏せて寝たふりをしたが危なかった。
もとい。
今回のオペの経験のおかげで、残り3回の手術も不安なくのぞめる。
もし、今後同じような経験をする人、そしてあの不安に苦しんでいた自分に伝えたい。
終わりのない痛みや苦しみはない
必ず良くなると信じてがんばろう
さて。
寝るとするか。
〜過去のお話はこちら〜
【難聴:真珠腫闘病記-14話】オペ終了…その①の続き
〜14話〜 オペ終了…その①の続き
3月18日から25日まで、約一週間の入院。
これまで当たり前のように過ごしていた生活から隔離された病室。
改めて感じる。
何気ない日常がいかに幸せであるかということ。
今回オペにて、右耳の外耳にはワタが詰めてある。
右耳後ろは切開しているので、抜歯不要な糸で縫われており、中に血がたまらないよう管が外に向け付いているみたい。(自分では見えない)ガーゼで出てくる微量の血を吸収している状態。
痛みはほとんどなく、たまにピリピリ?するような感じだったり、ズーンとした鈍痛?の感じがあるが、痛み止めを飲むほどでもない。
もうすぐ傷口が塞がると管も外され、防水テープに変えてくれる模様。
早く頭を洗いたい…
結局、今回は真珠腫がかなり肥大していたため、除去のみとなってしまい耳小骨の再建は出来なかった。
耳小骨には、ツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨という3つの極小の骨からできているのだが、私の場合、ツチ骨は全て溶かされていた。
残っていたキヌタ骨、アブミ骨を無水エタノール漬けにされ次回の再建の時に使うから持っておいてと渡された。
一旦、残っていたこれらの耳小骨は取り外し、いまはシリコン製の物体がかわりに詰められているらしい。
耳小骨のかわりに音を振動させてくれるかつ、真珠腫の再発を防止する役目だとか。
渡された耳小骨を眺めながら、こんな小さいものが・・・
本当に人体ってよく出来てるなと物思いにふけっていた。
ちなみに溶けてしまったツチ骨の代わりには、耳とかにある軟骨をちょっと拝借し、代用して再建するらしい。
医療ってほんとうにすごい・・・
今回のオペでは、残念ながら耳鳴りなどは治まっていない。完全治療にはやはり残り3回の手術が必要だと考えられる。
まぁ、気長にいこう。
ただ1点、今回のオペを行なって驚いたことがある。
術後、味覚が異常なくらい研ぎ澄まされているのだ。
まず術後の1回目のうがいの時に、水道水に味を感じた。
何だこれ・・・
初めは、歯か口の中に、麻酔か何かの成分が残っているせいかと感じたのだが、どうやら違うようだ。
塩分を感じる味覚が、恐ろしく研ぎ澄まされているのだ。
翌日の検診で先生に言うと真珠腫によって味覚が鈍化していた可能性はあると。
そして翌朝の、例の薄いと言っていた病院食がやたらと味が濃い。
お米の味がめちゃくちゃ感じる。
えっ・・・うんまー・・・
眠っていた(鈍化していた)味覚が起こされた状態になったのだ。
病院食でこれだ・・・
いま、大好きだったこってり系のラーメンとか食べたらどんだけ美味しく感じるのか・・・
もしくは濃すぎて受け付けないのか・・・
期待と不安でいっぱいだ。
あと1点、今回手術中に、尿道にカテーテルをぶっ刺されていた。
カテーテル抜いてからしばらく尿道が痛く
トイレのたびに「あふぅ」と言った痛みに襲われたが、それもようやく治った。
次はオムツでできないかなぁ・・・
〜過去のお話はこちら〜
【難聴:真珠腫闘病記-13話】オペ終了…その①
〜13話〜 オペ終了…その①
「終わりましたぁー」
「今から病室に戻りますねぇー」
うっすらと医師たちの声が聞こえる。。
オペが・・終わったのか・・?
身体の感覚はあまり戻っていない。
「せーの」という医師たちの掛け声。
手術台からベットに移された。
いまさっき看護師と手術室までの長い通路を歩き、手術室へ案内された所だよな?
看護師と「ドラマでよく見る場所ですね」などと少し会話しながら手術室前まで案内された。
手術室に入り、麻酔科医に案内されるがまま、手術台の上に仰向けになる、ドラマなどでよく見る複数のライト群がある。
手術台につくとともに、麻酔科医、看護師にあれよあれよと2つ3つ説明を受けた後
「すごい手際がいいなー」と考えたところまでの記憶はある。
麻酔の威力は効果的であった。
本当に一瞬で過ぎ去ったかに感じた手術後、朦朧とする意識の中、身体の感覚を確かめる。
患部の右耳は全く痛くない。
なぜか両足のカカトが痛い
そして左肩の痛み
麻酔により全身脱力状態の身体を支える圧力によるダメージだろう。
どちらも我慢できないほどの痛みではない。
よかった。
オペは無事に終わったんだ・・・
ほっと一息ついた瞬間。
こみ上げてくる吐き気。
病室へ運ばれながら嘔吐した。
体内に残っている麻酔を出そうと身体が反応している。
「こ、これは、くるしい・・・」
吐き気はなかなか強烈なものだった。
過去胃腸炎にかかった際、そして大酒を食らった後泥酔し、何度も嘔吐しているような状態。
食事も取っていないので、嘔吐するのは胃液と血液のみ。気道確保による出血もあるのだろう。
約1時間。
定期的に襲われる嘔吐のサイクル、麻酔への拒絶反応による全身の震え、はじめての手術だったため、この容体に対する不安との戦い、結局5回程度嘔吐した。
そして、徐々に容体は安定していった。
今回のオペで感じたこと。
大変なのは術後の容体が安静するまでの数時間だ。
あと、麻酔が効いているうちにセットされたであろう尿道のカテーテル・・・
痛くはないが、違和感がものすごく早く外して欲しいという感覚があった。
どうやら3時間半を予定していた手術は時間を大幅にオーバーし、5時間越えのオペだったらしい。
「真珠腫」は想像よりも肥大して顔面神経にも差し掛かりそうな状態だったとか。
それもあり、今回は真珠腫の除去に徹した為、また半年〜1年後、再度右耳の耳小骨の再建手術を行うことになる。
その前に、左側も真珠腫が広がっている可能性が高いので摘出を早くやったほうが良いとの診断。
短期間であと3回・・・
頑張るしかない(泣)
いま現在、オペからまる2日経過、患部もほとんど痛まない。
ご飯も食べれるようになりすこぶる元気になってきた。
あとは傷口が塞がるのを待つのみ。
お見舞いに買ってきてもらった「ふりかけ」と雑誌で、もうしばらく病院生活を堪能していく!
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